人によって異なる看護観の具体例

看護師として同じように働いている人の間でも、それぞれが持っている看護観は異なる場合があります。

具体例を挙げてみると、患者の健康を回復させることを一番の目的にする考えは、多くの看護師が持っている看護観です。こうした看護観を持っている看護師の中には、患者一人ひとりとのしっかりしたコミュニケーションを大切にする人も多くいます。

また、患者の回復を進めるためには、体の治療だけでなく、心のケアも重要だという看護観を持つ看護師もいるでしょう、こうした看護観を持っている看護師は、担当している患者の体の状態のほか、心の状態にもしっかりと注意しながら看護を行わなくてはいけません。

同じ看護師であっても、年齢によって考え方が変化することも多いのが看護観です。看護師として働き始めた若い頃と、何十年も看護師として働いた後では、看護観が大きく変化する場合もあります。若い頃の看護観を、変わらず持ち続けているようなベテランの看護師も少なくありません。

看護師の看護観が変化する具体的な例が、患者への接し方の変化です。若い頃には、患者へ丁寧に接することを看護観としていた人が、多くの経験を積むことによって、さらに深い看護観を獲得できる可能性があります。

表面だけ患者へ丁寧に接するのではなく、患者の気持ちをしっかりと理解することが大切であるという看護観に変化する人もいるでしょう。実際に看護現場で働くことで、自分に合った看護観がそれぞれ見つかるのです。